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開発マンと人事異動。
サラリーマンをしていると毎年やってくる人事異動や配置転換。
会社の方針によって多い少ないはありますが、誰しも突然やってくる人事異動。
筆者も過去に何度か人事異動を経験しています。
開発マンとして自分の商品を世に送り出すことに燃え続けている中、突然やってくる人事異動。
良くも悪くも製品開発に携わる人は動かしやすい傾向にあります。
- 商品知識が豊富
- 競合商品の特性を理解している
- 製品の材質、特徴を理解している
- 仕事から競合他社を研究している
- 製造現場を理解している
- 製品立ち上げを行うことが可能である
- 初期の購買活動を理解している
- 発売後の製品の品質のフォローが出来る
これらの理由が主なところでしょうか。
営業に行けば、この経験を活かして、よりリアルなアプローチが可能でしょうか
購買関連部署に行けば、開発マン自体から仕入先様とは顔なじみで調整もしやすいと言えます。
マーケティング部門に行けばその経験、知識を武器により良い販売戦略や新製品に関わる企画、競合品を含むマーケットリサーチにて力を発揮します。
実際のところは、どんな理由で異動しているのかその真意は分かりませんが筆者は過去の異動経験の中で、都合の良い理由を考えてきました。
よく5月病という言葉があります。新生活のスタートから2〜3ヶ月でやってくる無気力や虚無感に近いもの。
これが異動の2ヶ月後くらいに、ほぼ必ずやってきます。
何度経験しても異動したては戸惑いを隠せません。
ただ、振り返ると意外とやってこれたと自信にも繋がる点もあり、異動も悪くないのかと。
そこで少しだけ過去の異動歴を振り返って見ます。
1.量販店向け製品開発部門時代
とにかく、より良いものを作りたいの一心で必死に勉強し、寝ることも忘れるほど楽しんでいました。休みの日は自分が担当した商品が並んでいる売り場に出向きお客様の反応を伺ってみたり、アマゾンレビューを見て落ち込んだり喜んだり。
1-2.製品開発部門海外担当時代
デフレの時代に突入し、コストメリットを求めて商品の製造工場は中国へと移っていきました。これらを担当し、日本・台湾・中国を行き来する日々。たくさんの現場や人に出会い、とにかく新しいことが多くて、これもとても楽しかった。愛想のない人がお酒を交わすことで、まるで古くからの友人のようになる中国という国。言葉は同じでも、より高品質な商品を作る台湾。
2.海外現地調査、新規工場立ち上げ時代
中国の人件費も高騰が叫ばれる中、製造工場を第三国へ移すことが必要に。
東南アジアを現地調査を兼ねて回りながら工業団地や現地製造工場確認。治安・食事・住居・法律・賄賂などのビジネスルール。
今後、しっかりと地に足をつけて数十年ビジネスをするために調査時代。国が変われば人も違う。気候も文化も食事も違う。
これもまた、とても楽しかった。
3.マーケティング部門時代
職場が日本へと代わり、マーケティング観点から販売戦略および製品開発を担う。今まで違い、ものづくりから少し離れるため、手を動かす試作や検証時間は大きく減りました。週に2日ほどしかものに関わらない日々。
ここで初めて開発マンにとって「納期というバケモノ」がいたことを知りました。
どんな開発マンも経験していると思うのですが、会社の戦略上、非常にタイトな商品開発を求められることがあります。試作、改善、検証、立ち上げ、納品など含めて目まぐるしい日々。なんとなく思うのですが、普通の人がこの環境に入れられると色々と保たないのではないかと。
筆者も一番辛い時期は身体的異常を来したりもありました。とてつもないやり甲斐という光がある一方で裏腹です。
開発から少し距離を置き、マーケティング部門にいた頃はもっとも人間らしい生活をしていた気がします。
仕事のオンオフもあり精神的に豊かな日々。だったなぁ。。。としみじみ。笑
4.製品開発部門国内及び海外担当時代
人間らしい日々が突然の終わりを告げ、再び舞い戻った製品開発部門。
前担当者が離れたこともあり、引き継ぎ+短納期+数々の問題。これらと必死に戦う日々。古巣とはいえ心機一転、全力で仕事と向き合いました。
この頃から再び人間らしさが薄れ廃人と化す
4-2.製品開発部門、組織変更で格下げへ
突然の組織変更で別の開発部門と統合へ。
課長の次のポジションから結果的に平ポジションへ。
業務内容は変わらないか、むしろ増えている。
今、まさにそんなところです。開発マンと人事異動。
会社にもよりますが、人事異動・組織変更のXデーは必ずやってきます。
名刺の部署名でいうと今回で6部署目。
数ヶ月経てば変化はあると思いますが上長や仲間が変わると、意識の有無に関わらずストレスは自然と掛かります。
そんなこんなで、ふと思ったのが一般消費者の人にとって開発マンとは何なのか。同じ商品を見ても、その商品を挟んで開発マンと消費者は向き合うような関係なので見え方も変わってきます。
これから就職活動をしようとする学生にとって、開発マンはブラックボックスなのではないかと思い始めました。
開発部門の新入社員募集を含め、ありがたいことに採用活動も担当させて頂き3年目となりました。専門学校や大学の学生さんと話をしている中で、情報化の今だからこそ商品開発に関わることがもっとオープンになっても良い時代なんじゃないかと思います。
もちろん、技術的なことや明かせないことも多いですが
- 特許証をもらった時の思い
- 初めて製品を送り出した時
- プラスチックといっても色々な材質があること
- 商品によっては過度なコストダウンが目立ち、よく売れているがとてつもなく危険な製品があること
- 有名メーカーではないが、真面目なものづくりをしている商品があること
そんなこんな、当ブログではお伝え出来ればなと。
だいぶ話が逸れましが開発マンと人事異動。
人事異動を告げられた際の心構えや立ち居振る舞い。
一度壊れかけたからこそ分かる、アドバイスなど次回詳しくお話しします。
今日はこの辺で。
最後までお付き合い頂き、ありがとうございました。