人事異動in2019今年も開発マンに異動がやってきた。
今日は海外ネタではありませんが、本サイト開発マンのブログでは人事異動の記事も何度か投稿しております。
一般の人からすると開発マンってどんな仕事か。
どこで働いているか
これからメーカー開発マンを目指す未来ある若者には、良いことも悪いことも含めてお話しすることで、
メーカー大国日本というか、遠い先の開発マンの卵の助けとなればと思い発信していたりします。
目次
今までの異動歴、名刺は7枚目
筆者といえば
新製品開発という部門の中で名刺が何度か変わりました。
中国担当、中国台湾担当。
そして、その次が新興国の開拓と新工場立ち上げ。
ベトナム、カンボジアを中心に現地に入り事情や法制度、文化。
どこの国で新たに拠点を作ればお客様により良い商品を提供できるか。
当然、どこの国であれば利益を最大化できるか。
あとは、調査に入った先が新興国ということもあったので、どこの国にはいれば最もその地域に貢献できるか。
日本人に深く刻まれたDNAというか満州国や朝鮮、台湾。
色々な歴史はありますが、日本がその土地に入ると、そこに仕事が生まれる。
インフラが整備される。
他国による植民地は文字通り支配ですが、日本が入った場合は現地が発展することに寄与してきた歴史があります。
捉え方は様々ですが、中国の拠点となった満州国。
その他東南アジアの国々も昔を知っている方々とお話しすると、日本やメディアで耳にするものとは違った視点を知ることができます。
そのDNAが筆者にも刻まれているからか、単なる労働力として捉えるのではなく、
その現地に根付くビジネスをする。雇用を生む。そして発展に寄与する。
これも忘れてはならない重大なミッションだと日々感じておりました。
その後、日本に呼び戻されて量販店ではなくWebを通した直販部門における専属開発。
それと同時にヤフー、楽天、アマゾン、その他SNSなどを活用しつつ販売の勉強もさせて頂きました。
それから再び量販開発に戻り、半年で部門内異動。
今振り返ると、本当に色々な経験をさせて頂いており感謝しかありません。
異動を告げられた直後、当初は戸惑うこともありましたが異動と新たな仕事を通すことで、
間違いなく度重なる異動のおかげで、自分自身の引き出しは増え、成長したと実感できます。
一見、関係ないようなことがら。
例えば、国内ビジネス、新興国、中国、Web、SNS.
このような経験の中で見たこと、知ったこと、やってきたこと。
点と点が繋がることで考え方も大きく変わってきました。
新興国の識字率から学んだこと
例えば、新興国にはいれば識字率も低い。
日本だと誰もが文字が読めるのが当たり前と思われているかもしれませんが、
それこそ新興国のローカルにはいれば識字率は10%とかの世界です。
そのような国で日本品質の製造をするには、方法も考えますよね。
極力シンプルでわかりやすい形。
文字に頼らない形。この辺りはノウハウなので言及はできませんが、
結局のところ、置かれた状況を受け入れ、その限られた環境の中で最善策を模索する。
頼れるのは自分と現地の仲間だけ。
その頃と比べえると、日本というのは本当に素晴らしい国。
社内にいたり、他社の方とお話をしていても、仕事の覚えがよくない人の話が出てきたりします。
部下を守り、成長させることが仕事の必須条件
ただ、私にとっては、さほど気にはならない。
部下が成長しないのは間違いなく上司の責任です。
部下の失敗は上司の失敗です。
これだけは断言できます。
また、現代は多様性の時代というか昔の価値観を押し付けるのは時代錯誤ではないでしょうか。
それでもまだまだ、誰かのせいにしたり、そのような話を聞いたり、目にします。
まだまだ模索中であり、自分自身も成長中なので偉そうなことは言えませんが、
こう感じているというか。
うまく言葉にできませんが、自分の部下だけは絶対に守ろうというか一人一人にあった成長プランを立てることも仕事の一つだと思います。
がむしゃらに一人で突っ走った時期もありましたが、人間一人に出来る仕事って限られているんですよね。本当に。
チームというか、下を育てることでパフォーマンスは間違いなく上がります。
自分一人が150%の仕事をするより、チーム全体で個々を110%にする方が、間違いなく結果は出ます。
一人一人をしっかりと見ること。向き合うこと。伸ばすこと。
これは本当に日々、実感しております。
今年の異動先、今年ももちろん異動
少し前置きが長くなりましたが、この度(も)晴れて異動が決定しました。
部下は二人。2年目の新人と新卒の新人。
そして、メーカーとしての顔である
・量販店向けの新製品開発
・新規ブランド立ち上げ
・グループ会社新製品フォロー
数年前の私なら間違いなく追い込まれて逃げ出したくなってたような状況です。
ただ、多くの異動で成長させて頂けたからか特に心配はありません。
誰であろうと、しっかりと見ることで、間違いなく人は成長します。
例え新人二人だけだとしても、仕事を通して育てれば何とかなる。
この環境が自分自身も部下も育てる最高の環境。
今年入社で育てた新入社員を連れていければよかったのですが、ある意味自立しつつあったので、これは致し方ない。
また、彼自身の成長にも繋がる。
そして、新たな人を育てるチャンスを貰えた。
これって素直に喜ばしいことだと思います。
下につければ成長すると期待して貰えているからこそ、芽ぶかぬ人を付けてもらえると。
物事に味方というのは色々な尺度があって、見方によっては
・無謀な仕事を新人二人で回すように言われている
・何かあった時は悪者として、責任だけ取らせて切るつもり
全く思いませんが、歪んだ見方をすればこうも見れないことはないとは思います。
そして何より、この環境が人を育てる。
筆者自身、現場主義というか現場で何十何百という人と出会い、関わる中で成長してきました。
今振り返ると、無謀だと思うようなことも過ぎてもればいい思い出です。
むしろ、そのような環境を与えてもらったことを素直に感謝している自分がいる。
追い込まれる環境がなければ、自分自身の成長や考えることをやめていたかもしれない。
だからこそ、今回の異動も素直に有難いと思う。
4月に入ってくる新卒社員にとっても、4月から共に働く2年目の新人さんも含めて、
本当に大きく成長できる1年となる。
次の1年こそ、開発マンとしての仕事のやりがいであったり、
それこそ遊ぶ楽しさ。
新商品を出す達成感。
売れないアイテムを出した敗北感。
点と点の繋げ方や海外でうまくビジネスを進める方法。
私が持ってる全てを二人には惜しみなく伝え、気づきの助けをしていければ、間違いなく1年終わった段階では良いチームになってる。
出世争いよりも大切なこと
仕事は労働の対価。
大学時代に学んだ基礎中の基礎。
経済学の基本。
しかし、日本で仕事をしていると、時には
「仕事をしている人はバカだ」
といったようなことを耳にします。
仕事をするより、上司に取り入ったり、誰かの成果を奪ったり。
そういった人が出世しやすいと。
もちろん、会社によっては、人によっては当てはまると思います。
ただ、会社って何のためにあるか。利潤の追求ですよね。
高校でも学ぶ基本的なことです。
働く以上は給料は多くもらいたい。
となると、社内で奪い合うよりも、会社の成長が何より大切です。
結局のところ、社内で奪い合うとしても財布は同じ。
だからこそ、その財布を潤わすことで全体的に給与を上げていくことが出来る。
そうすれば各社員のモチベーションは上がります。間違いなく。
対価が増えれば労働のパフォーマンスも上がる。
労働のパフォーマンスが上がらないと対価は増えない。
鶏が先か、卵が先か。
また、開発マンにとっては尚更、仕事が大切です。
営業マンが兵士だとすれば、開発マンは武器を作る部門。
どれだけ有能な営業マンだとしても、それに勝る武器がなければ勝ち抜くことは難しいでしょう。
営業部門と違い、売上数値としては評価されにくい部門ではありますが、
それでも開発部門は間違いなく、メーカーにとって生命線であり花形です。
我々の生み出す商品なくして持続的成長はありません。
部門に上も下もありませんが、来年、再来年。5年後、10年後。
長い目で給料が増え、社員が増え、会社の売上が増えるよう、次の1年も良いものを生み出し続けていければいい。
というより、それが最低限開発マンに求められる仕事。
この辺りが開発マンが大変だとか激務だとか、うつ病になる人が多いとかの要因の一つかもしれませんが、これは開発マンという仕事を選んだ宿命であり、当然のこと。
今後開発マンを目指す方へ
開発マンという仕事は希望に満ち溢れています。
しかし、やり方を間違えなり、その方法を知らなければ納期や営業部門、
購買部門、品質部門、関係各所より壮絶な圧力が掛かる側面もあります。
会社の中核をなす部門だからこそ、求められることも多い。
ただ、一つだけ言えるのは、自分たちが生み出した商品で会社が成長する。
自分たちが生み出した商品で、誰かが喜んでくれる。
誰かが幸せになる。
顔も見ない何万人、何十万人というお客様が何かしらの感情を抱いてくれる。
それぞれが一生懸命働いて手に入れた貴重なお金を我々の商品の対価として支払ってくれる。
家によっては何十年と残り続ける。
これって、なかなか出来る経験ではありません。
また、人工知能が人間の仕事を奪うといった話も出てきています。
事務職などを筆頭に。
ただ、商品を求めるのが人間である以上、開発マンという仕事は人工知能に置き換わることはありません。
この時代に、開発マンとして仕事をすることは自分の成長に繋がります。
ものの原理、道理。
学問の基礎と同じように、これらは変わりません。
何をするにもその仕組みを知っているということは人生の大きな武器になるでしょう。
だからこそ、
・生み出す側に回りたい
・原的な仕組みを知りたい
そんな人は、ぜひ開発マンを目指していください。
少し長くなりましたが、最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。